Boiled Eggs をめぐって
展開するあらぬウワサ…

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12月8日水曜日

内藤美和氏「アートの冒険者たち」が最終回となった。エッセイに書かれているとおり、内藤氏はこの9月から新事務所を開設して、現代美術界に復帰なさった。ところが、復帰してみると、当面はその仕事に全力を尽くさねばならないことと、かえって業界内の話が書きにくくなったということがわかってきたのである。最近月2回更新が月1回になっていたのはそんな事情からだった。

「未踏の地をめぐる冒険譚」の新章が読めなくなるのは残念至極だが、主にそのような理由から、相談の上連載をいったん終了させることにした。読者諸賢のご了承を願う。なお、新事務所「オフィス マッチング・モウル」のウェブサイトは以下のURLだ。

Office Matching Mole:
http://www.frontia.co.jp/mole

機会があったらサイトを訪れ、激励のメールなど出していただけるとありがたい。サイトには内藤美和氏の写真もあります。

内藤氏の新事業が一日も早く軌道に乗ることを祈りたい。

 

12月5日日曜日

前回は手帳の話。今回は鞄の話である。秋葉原まで、義兄の付き添いで、iBookの買い出しに行った。色は迷った末、ブルーベリーにしたが、ついでにiBook用の鞄を買おうという。

筐体がPowerBookよりやや大ぶりなので、選んだ鞄を前に店員に大きさは大丈夫かと聞くと、これがわからない。どうするのか見ていたら、鞄をiBookのあるフロアに持っていった。入れてみるまでわからなかったのだ。

iBookといえば、いみじくもノートパソコンのベストセラー機種である。店でも当然iMacと数を競っているはずだ。しかもMacの店ではノートパソコンはたった2種類しかない。ノートパソコン用鞄を売っていながら、今の今までサイズを測ったこともないのだ。ぼくたちはかなり唖然とした。マック関連では秋葉原でも一、二を争う店なのに。

アップルのスティーヴ・ジョブズは、Macのデザインをライフスタイル・デザインととらえている。iBookを選べば、それを納める鞄はiBookの持つライフスタイルと無縁であってはならないし、そうでないなら隣に置くこと自体に意味がない。

ジョブズが古巣に戻り、その申し子であるコンピュータが出たときから、世界のハイテク・シーンが完全に変化したことに、いまだに日本の(それもMacの)コンピュータショップは気づかないでいるのだろうか。日本でのiBook発売を有楽町西武でやったのはそのひとつの象徴にすぎなかったが、それでもまだこんなていたらくだ。

鞄のなかには、PowerBookG3用にデザインされた鞄もたしかにあった。でも、それ以外は、はっきり言うが、他のPCショップに置かれている鞄とまったくおんなじなのだ。このあと、「iBookに最適の鞄」を求めて、雨の秋葉原を彷徨したから、これは断言できるのである。

結局、最初の店で、すこしだけ気の利いた(埃のかぶったサンプル版しかない)鞄を選んだ。鞄デザインの詳細についてここであげつらうつもりはないが、選択肢がきわめて貧しい点は、先の手帳と大同小異だった。

まあ、一般の鞄にしてもいいものを見つけるのがむずかしい現状からすれば、コンピュータ・バッグに理想型を求めること自体、時期尚早なのかもしれない。どうせなら、ジョナサン・アイブに鞄のデザインまでやってもらいたいものだ。来年あたりにアップルの直販店ができるという噂もあるから、そんな日がこないともかぎらぬ。

しかし、こうしてさもわがことのように書いてはいるが、iBookも鞄も、すべて義兄のなんだよね。iBookは、その日一晩貸してもらっただけで、翌日義兄の肩に下げられた鞄とともにぼくの手元から去っていった。

(murat)

 
 
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