サザエ計画
園山創介
産業編集センター
2012年3月刊
定価・本体1400円
第13回ボイルドエッグズ新人賞受賞作
低迷する日本の未来を救うための計画、 その名も——

高校一年生のあたしの家に、黒縁眼鏡をかけた挙動不審の男がやってきた。総務省から来たらしく、「古き良き時代の家庭環境を研究する対象として、あなたが選ばれました。日本全国からランダムに選定した人たちと、架空の家族として生活していただきます」というのだ。その後、あたしは初めて会った六人と新生活を始めることになるのだが、徐々にこの計画にはなにか裏の目的があるのではないかと感じはじめる。躍動するユーモア、先の読めない展開、そして慟哭のクライマックス。驚異の新人による、奇想天外でリアルな感動作!
お稲荷さんパワード
叶泉
産業編集センター
2012年1月刊
定価・本体1300円
18歳の娼婦・桐之宮稲荷が帰ってきた!
あたし桐之宮稲荷は、中国統治下の京都・稲荷山の高層スラムに住むうら若き娼婦だ。年明け早々、あたしについた客はケンジと名乗る超美形の金持ちだったが、どこかうさんくさい。一方で、神々とのトラブルからあたしを救いだしてくれたのは、欧州連合からお忍びでやってきた本物の王女。謎の日本族ケンジと白人の王女が交錯するとき、神々が目覚めた京都に天地を揺るがす大事件が起こる。
第9回ボイルドエッグズ新人賞受賞『お稲荷さんが通る』から2年、書き下ろしで放つ100年後の京都・極彩絵巻!
をとめ模様、スパイ日和
徳永圭
産業編集センター
2011年7月刊
定価・本体1200円
第12回ボイルドエッグズ新人賞受賞作
少女漫画家めざす25歳乙女 VS 中年おじさん装う凄腕スパイ!

新人賞の〆切が迫っていた。コールセンターで働きながら少女漫画家をめざす私は、コンビニの前で冴えない中年男性とぶつかり、投稿原稿を見られてしまう。動揺しつつも出勤した私の前に、新センター長として現れた男性。彼はなんと、今朝ぶつかった中年のおじさんだった。トップシークレットを握られた私の焦りをよそに、新センター長はつかみどころのない笑顔と不思議な魅力でまわりを巻き込んでいく。このままで、いいのかな—— 漫画に仕事に恋に揺れ動く20代乙女の心情を切なくも愛おしい筆致で描く新世代小説の誕生。
白馬に乗られた王子様
石岡琉衣
産業編集センター
2011年7月刊
定価・本体1200円
第12回ボイルドエッグズ新人賞受賞作
恋する力を取り戻せ! 制限時間はあと二日!

21歳の美月は子供の頃から毎晩「白馬の王子様」の夢を見ていた。ところが、ある晩、夢の中に白馬とともに現れた王子は、こんなことを言った。「私が禁を破り、あなたに理想的な夢を与えすぎたせいで、あなたは一生、恋ができなくなりました」。嘆く美月に残された道はただひとつ。あと二日で現実の世界で恋に落ちる相手を見つけること。こうして、二人と一頭の、二日間だけの恋をめぐる冒険が始まった!
比類なき面白小説をひっさげて、天性の物語作家、彗星デビュー。
古事記を旅する
三浦佑之
文春文庫
2011年7月刊
定価・本体714円
2012年・古事記編纂1300年。
国生み神話発祥の地からヤマトタケル終焉の地まで、全国75カ所を『口語訳 古事記』の著者が案内する決定版ガイドブック。古事記ゆかりの土地や神社だけでなく、祭事や神楽も紹介している。古事記編纂1300年を迎える年にぜひ、この一冊を手に神話の世界にタイムトリップしたいもの。奈良、出雲、伊勢のルートガイド付き。2年半、延べ57日をかけて全国各地の「神話のふるさと」を旅した記録、待望の文庫化!
ゴールデン・ボーイ
蒲原二郎
角川書店
2011年6月刊
定価・本体1500円
なんなんだ、これは! ページをめくる手が止まらない。——金原瑞人氏、書評25年めの衝撃!!!
この国には衆議院、参議院。そして……「金」議院がある!? 「桃色申告法案」(→詳しくは本文P54)で日本を変えろ!  勝林太郎(26)は、人気韓流ドラマの主人公そっくりな容貌が災いし、いざこざが絶えず失職。一念発起! 昔からの夢の政治家を目指し、衆参に続いてつくられた「金」議院の議員秘書に転職するが、自らのミスで大切な法案を危機に追い込んでしまう。ライバル議員とゴーマン秘書にタカビー記者。勝は逆転できるのか!?  頼むぞ菊子さん!!(って、誰??) 前代未聞の爆走プロジェクトストーリー、書き下ろしで登場!
ロンリー・コンバット!
日向まさみち
角川書店
2011年5月刊
定価・本体1500円
この恋は病気か、ホンモノか。
恋に大人の理性はあるのだろうか? 塾教師8年目を迎えて起きた一つの奇跡。唯一、趣味の話が通じた教え子・九重都から家庭教師の依頼が来たのだ。不純な動機で引き受けるが、いつしか都を「少女」でなく、一人の「女性」として意識してしまい……。抑えなきゃ、でも抑えきれない、この思い! 親や友人も巻き込んだ、現役中学生との恋愛はどこへ行く?? 『本格推理委員会』で第1回ボイルドエッグズ新人賞を受賞しデビューした日向まさみち、7年ぶりとなる渾身の書き下ろし!
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